養豚に興味を持ったのは、高校一年生の時でした。当時は稲作・出稼ぎが主流で、豚は各家々におりましたが、残飯養豚が主で田畑に還元する堆肥を取るのが、おおかたの目的だったと思います。私の家もそういう農家の一軒でした。しかし、私が「養豚をやりたい。」と言ったのをきっかけに、屋敷に豚舎を建てたのが我が家の養豚業のスタートでした。それは私が高校二年生の時でした。
それ以降、養豚は好景気が続き、面白いように出荷が続きましたが、豚の収入の方が米よりもありながら、それでも「米プラスアルファ養豚」という考えから抜け切れずにいた様に思えます。そのせいかどうか定かではありませんが(父が若かった事もありますが)父が私に養豚をまかせてくれませんでした。「基幹作物の米作りが一人前になったら譲る」と言うのがその理由でした。
米作りに全く興味のなかった私は、家業を返り見ず青年会、農業近代化セミナールと昼夜走り回る日々が続きました。ピックサイクルはあるものの、順調にきた養豚も、だんだん前のようにだまっていても儲かる時代ではなくなってきていました。それに加えて税金の申告が厳しくなったことで、将来を考えると規模拡大をしなければという気持ちが強くなってきた事などから、法人化にふみきりました。その時、農業者年金の都合もあり父から経営面、作業面全てを私が引き継いだのです。思えばこの時、高校時代からの「俺は豚を飼う」という夢がようやく実現したように思います。そしてここから私の養豚人生が始まりました。